OAシステムの民主化・科学化 2

それは丁度、財務会計制度にともなう財務公開制とか、企業会計方式の導入とか、新しい時代に即応した、制度の活用を図っていかなければならないのと同じです。


第一に、OAシステムを単に内部事務の効率化という限られた次元の効果としてとらえないことです。


行政政策決定の最適化システムとか市民サービスの向上といったより高い次元へのシステム設計をもって導入を図っていくことです。


そのための第一条件がOAシステムの科学化です。


つまり、これまでコンピュータ化は、大量行政事務の機械的処理を中心として導入されてきました。


現在のOA化もその延長線上にありますが、将来は政策決定の最適化をめざして「総合行政情報システムの確立」をめざすことになるでしょう。


今後はかつての高度成長のように大きな変革はなく、キメ細かい施策の積み重ねが求められ、しかも行政内容も地域福祉を中心とした住民ニーズに基づく行政の優先度が高まってきます。


そのため情報収集の的確さ、迅速な情報分析、さらには政策決定への反映と行政政策の予測・総合化が求められます。


OAシステムの民主化・科学化

パソコンの活用可能な分野は広汎で計画策定、調査統計、情報検索、予測推計、事務計算、行政資料、登録台帳、諸証明、会計経理、技術計算など多方面に及びます。


住民情報システムに比して導入は容易であり、広汎な導入が予測されます。


問題は、単独導入のケースで果たして購入コストに見合うだけの利用方法を十ニ分に各課が検討しているかどうかでした。


ホスト・コンピュータとの関係やいわゆる行政VANをシステムとして採用していくかどうかなど、各課別の利用では限界のあるケースをどう将来、利用分野をひろげていくかの課題が残されていたのです。


今後、パソコンをどう使いこなすかが大きな課題となります。


しかし、パソコンはこれまでの汎用コンピュータ中心システムと違ったものですし、またタイプ、複写機といった単体系の事務機器とも違うことをよく認識しなければなりません。


OA化にともなう政治的政策配慮は、民主的で科学的なシステムづくりです。


OA化は地方行政にあって技術的管理現象に属するものです。


しかし、技術的管理現象であっても技術を有効に活用していくためには、民主化・科学化という近代的要請を受けて、このような技術を生かす精神、その精神を保障するシステムが形成されていなければなりません。

航海の神

沖縄にはたくさんの伝説や民話が伝わっています。


今日は沖縄ツアーで聞いた、普天間大権現の話を紹介します。


あるところに霊力の強い美女がいました。


女は家族にも誰にも顔を見られたくなく、家を逃げ出しました。


その途中、神山の寺洞(現在は普天間飛行場金網内にあって立派な鍾乳洞がある)に入って一時身を隠しました。


しかし、洞の規模が小さいので、更にそこをとび出して普天間まで走り、ただちに洞窟内に入ってその姿を消したのです。


後から追っかけて来た人々は、彼女が家を出る時に着物に着いて引っ張っていった糸を洞窟の入口に見つけ、それをたよりに洞内に入り、隅から隅までさがしました。


しかし、とうとう彼女の姿を見つけ出すことができなかったのです。


彼女は、ふだんから霊力のある(方言ではせじが高い)女であるといわれるほどの変ったおこないをしばしば見せていました。


普天間の洞窟に隠れた彼女を神として祀っていました。


神が権りに人間の形に現われて来ていたのです。


神が人の形を権りて現世に現われたものを権現様とあがめて、昔から日本の各地で祀られています。


・・・以上の縁起話から、航海の神として旅に出る人は必ずここにお参りして航海の無事を祈ったそうです。

地区計画についての話 8

これまでの都市計画および建築規制に関する様々の方法の中で、地区の詳細プランを媒介にして土地利用を制御する方法を取りあげ、それらを検討します。


なお、ここにいうこれまでの制度は、昭和55年4月の都市計画法と建築基準法の一部改正による地区計画制度創設以前における各種手法を対象にとりあげます。


計画規制の一般的意味計画規制(planningcontrol)の概念は、都市の計画的土地利用に密接にかかわっているものです。


それと同時に、それは都市計画の体系そのものの主要位置を占めています。


計画的な土地利用の実現手法の中心をなすものは、計画とその手段である規制(土地利用規制)との関係をどう設定するかにかかっています。


たとえば、都市全体を対象とする土地利用計画があって、それを実現するための手段として規制(土地利用規制)が計画体系上位置づけられている場合。


このようなときには、規制は計画的土地利用に関係づけられており、このような場合の土地利用規制を"計画"実現のための規制という意味で、計画規制という用語をあてることは、決して不自然ではないでしょう。

地区計画についての話 7

今回は、地区詳細計画の意味について検討します。


これは、地区詳細計画の理論的枠組みを示そうとしたものです。


しかし、実際的には、このような都市計画の手段は社会的用具として簡単に理論どおりに現実に定着させうるものではありません。


法律学的な問題や行政体の人的・組織的・財政的能力、行政の連続性など、さまざまな課題があるのです。


そこで、日本の実際的な経験の例を2つとりあげました。


しかし、これらは、いずれもここでいう地区単位の計画規制の性格、あるいは地区詳細計画の要件に共通するものをもっているということであって、これらがすなわち、完全な地区詳細計画のモデルということではありません。


一つは、戦前の市街地建築物法にあった建築線制度のうち、積極的指定建築線方式をとりあげました。


これは、結果的には、市街地の細街路形成がほぼその役割のすべてで、土地と上ものを一体的にコントロールするという機能は必ずしも発揮されていません。


しかし、戦前の建築線制度の中では一定の拘束的プランに基づいて細街路形成を計画的にはかるとい.う点では、戦後のスプロール対策にぜひほしかった手法です。

地区計画についての話 6

西ドイツの地区詳細計画の場合は、適用区域内においては、設計が計画の指定する事項に違反しません。


かつ、その開発が保障されている場合のみ許可されるという強い法的拘束力をもつのです。


しかし日本の場合は届出勧告制による誘導がはかられるので、法的な拘束力はきわめて弱いものになっています。


ただ、法定地区整備計画の定められている場合には都市計画法の開発許可および建築基準法の確認にかかわらしめることができます。


西ドイツでは地区詳細計画の内容としての地区施設の整備は市町村の義務とされ、その整備に要する費用は、負担区分の原則によって土地所有者などから地区施設負担金を徴集します。


しかし日本の場合は、この関係については制度化されませんでした。河成鎮生氏によると、また、審議会答申においても、「地区計画施設は、建築を行なう者、開発行為を行なう者または市町村が整備を行なうものとする」とあります。


整備の主体と負担のルールについては触れていません。

地区計画についての話 5

西ドイツの地区詳細計画は、上級官庁の認可をえたうえで、市町村の条例として法的拘束力をもちます。


日本の場合、「地区計画」は市町村の決定する都市計画として定められています。


地区施設の配置および規模その他の事項について都道府県知事の承認を受けなければなりません。


西ドイツでは地区詳細計画の決定手続に住民参加が明記されており、単に地権者などだけでなく誰でも参加しうることになっています。


日本の場合は都市計画決定の手続がとられます。


しかし、「地区計画」の場合は意見の提出方法その他条令で定めるところによって、「地区計画」案にかかわる区域内の土地の所有者その他利害関係者の意見を求めて作成することとしています。


一般の参加についての規定はありません。


西ドイツの地区詳細計画の場合は、その計画を保障するため、区画形質の変更の禁止、建築申請の保留、土地取引の認可、法定先買権などの規定があります。


日本の場合には、このような規定は用意されていません。

地区計画についての話 4

都市の土地利用の現状および将来の見通しを考慮して、各対象地区の防災、安全、衛生などの視点から良好な環境が形成されるように適用の基準を設けることが必要でしょう。


次に大きな相違点は、地区計画の適用区域と適用区域外との関係です。


西ドイツの場合には、地区詳細計画の適用のない計画外地域においては、一定の例外を除き、公共の利益を害しない場合でなければ一切の開発は認められません。


とくにこま切れの郊外住宅地(Splittersiedlung)の発生するおそれがある場合は公共の利益を害するとされているので、いわゆるスプロールの蔓延は完全に規制されています。


しかし日本の場合には、市街化調整区域は別として、広大な市街化区域においては一定規模(0・1ha)以下の開発は開発許可の対象となりません。


建築基準法による接道義務と地域地区制による制限だけで、地区施設の整備がなくても単発的な開発が可能なのです。


この点が、地区計画制度を運用するにあたっての最も大きな問題点であると考えられます。

地区計画についての話 3

西ドイツの地区詳細計画の内容は、連邦建設法第9条に26項目にわたって示されています。


このうち、完全地区詳細計画の要件は


1)建築的利用の種別

2)建築的利用の量

3)建蔽しうる敷地面

4)地区交通用地


・・・この4条件とされており、これらの条件のいずれかを欠く地区詳細計画は一定の条件のもとに例外として認められています。


また、一定の条件のもとに既成市街地および計画区域外において、地区詳細計画の設定なしに開発が認められています。


日本の「地区整備計画」においては次の各号のうち法定地区計画の目的を達成するため必要な事項を選択的に定めればよいことになっています。


1)地区施設の配置および規模

2)建築物などの用途の制限、容積率の最高限度または最低限度、建蔽率の最高限度、建築物の敷地面積または建築面積の最低限度、壁面の位置の制限、建築物の高さの最高限度または最低限度、その他

3)その他の土地利用の制限


・・・したがって、西ドイツの完全地区詳細計画に近い総合型の「地区整備計画」もありえます。


しかし、建築物などについてはとくに「地区計画」として定めないけれども地区施設については定める基盤整備型の「地区整備計画」も考えられます。


また逆に、建築物などのあり方に重点をおいた修復型の「地区整備計画」も可能であり、かなり多様な型の「地区整備計画」を一般的に認めて行くことになります。

地区計画についての話 2

日本の場合は市町村が必要とする場合に定めるものとし、法定地区計画を定めないこともできます。


日本における地区計画制度においては、地区計画の目標その他当該区域の整備、開発および保全に関する方針を示す「地区計画」。


地区施設および建築物などの整備ならびに土地の利用に関する計画を定める「地区整備計画」の2段階のシステムがとられています。


そして「地区計画」だけ定めて、「地区整備計画」を定めないこともできます。


スペースコレクション経済研究所によると、西ドイツの地区詳細計画は後者の「地区整備計画」に近く、地区レベルの法定計画は地区詳細計画一本です。


もっとも、地区詳細計画を定めるプロセスにおいては、住民に計画の内容を理解させ、最終的に決定される地区詳細計画をよりよい計画とするため、法定計画ではないが中間的な各種の計画が作成されます。


これは綱要計画(RahmenplanあるいはStrukturplan)と呼ばれています。

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