経理操作と「秘密主義」 2
今や国民の日常不可欠の足となっている航空機についてみると、少し古いが全日空の73年の値上げ申請書では、総原価から郵便、貨物収入および超過手荷物収入を差し引き、旅客の負担すべき原価を算定していました。
常識からするならば、貨物の原価と旅客の原価とがそれぞれ算定さるべきはずですが、貨物の原価は公表されていません。
貨客別など輸送客体別の計算は技術的に困難というのが理由とされていますが、貨物が原価を割って荷主に奉仕しているということになると、貨物の出血分は旅客の負担に帰することになるのです。
・・・同様なことは、国鉄の運賃値上げ問題にもみられます。
国鉄では旅客と貨物とをわけた黒字・赤字の計算を1964年以来公表してなく、国会での追及によって明らかにされたところでは1970年には旅客が437億円の黒字・・・
つまり1日1億円以上の黒字であるのに、貨物では赤字が1832億円となっています。
大企業の石油、セメント、自動車、鉄鋼などの運賃が大口貨物の割引きによって大幅に格安になっているからですが・・・
そうした大企業奉仕の実態については、「企業のプライバシーに関することは相手方の承諾がない限り出せない」「企業秘密」であるとして資料の非公開を合理化しているのです。