ベランダは縁側か 4
建物の愉い、一堅で縁側などに座っていることを端居(はしい)といいます。
主人に先立たれたお婆ちゃんが、若夫婦に気兼ねをしながら、孫のおもりをするのが橡側に出て日向ぼっこの楽しみ。
それが、プライバシー重視で壁で仕切られた老人室という名の個室は完成しましたが、近所の人は何か用でもないと、開き戸になった玄関から入って声をかけてくれることが少なくなってしまいました。
橡側はなくなってしまったし、橡側を場にした近所の人たちとのコミュニケーションが姿を消したのです。
老婆にとっては、正に座敷牢に入れられたほどの受けとり方だと思います。
せめて気持ちのいいソファー ベッドを用意するなどの心配りが必要でしょう。
がんらい仏教語として縁とは、てつる、たより、つづきあい、などモノとモノ、ヒトとヒトのつながりを示します。
建築の部分としては、へり、ふち、などもあるでしょう。
縁台は屋外で使う腰掛、移動用の橡側。
長屋の路地で夏の夕涼み、うちわを片手にへぼ将棋をやった記憶があります。
いまはそれも消えてしまいました。